うけている治療の話

MBSRという治療プログラムを受けていました(現在進行形でもある)。マサチューセッツ大学メディカルセンターにて行われたストレス軽減クリニックで実施されてきたMBSR(開発者ジョン・カバットジン)といって、うつやストレスの軽減プログラムとして行われている「マインドフルネス ストレス低減法」を「処方」されたため受けていました。実質「治療薬」として受け取ったことに始まったワケです。そもそもこの「マインドフルネス ストレス低減法」は痛みを伴う病気に始まり(癌など)、うつ症状、最近では、機能性ディスペプシアや逆流性食道炎などの治療などでも使われているケースがあるようです。その意味では投薬でほぼ期待の効果が得られなかったので当然の処方ですね。

FYI っ 「うつ病はセロトニンレベルの低下により生じる」という説には十分な証拠がないという研究結果

MBSRは、仏教的教えを欠いているので択法覚支や執着から離れ捨てる捨覚支などがないとみられる片手落ちシステムに思っていた(正直言うと四念住の(身以外の受・心・法の)3つが欠けたものでまさに手足のないシステム(そもそも元々ないとも言えますが)と思っていました)のですが、色々やってみると面白い認知の狭間に気づけるプログラムの一つである事は確かだったりするワケです。

デイケアの一枠を使って軽運動とマインドフルネスを行っていました。実際に行ってみると導入説明はものの15分の終わり、その後殆ど残りは実践練習とその活かし方の話になるわけです(そりゃー必要ですよね、練習が一番大事なので)。でも実際一番のポイントは技術云々ではなく認知改善を目的としているので、私も実際半信半疑で出口をどこに持っていくのだろうというところでした。後々、アサーティブトレーニング(アサーション)というコミュニケーションプログラムでトレーニング、別枠で追い打ちかけて運動療法などストレス軽減を加えていく、認知行動療法の一環のプログラムに過ぎません。ただ、アサーションとは「相手の尊重」と「自己主張」と「認知能力」の欠如(とその認知能力への気づき)と「過剰反応」抑制という考え方を主体にしたコミュニケーショントレーニングでした。

医療の世界にマインドフルネスって、私は非科学的で心理療法をすっごい馬鹿にしていていました。ただそれは凄く視野の狭くなっている時とかは話は別なのかもしれません。一組目の第三段階の身体観察しかしない入門的なことしかやらないので、仏教的な「宗教性」を取っ払ったシステムとはこういうもんなのか、と改めて面白く感じた次第です。全て「認知」の話なワケで、私が医療で受けたのはそのMBSR(マインドフルネス ストレス低減法)と後述するがアサーティブトレーニング(アサーション)や作業療法、運動療法とその一環として(医療としての)太極拳(メディカルタイチ)というプログラムまであったのでした。そう、それを全部含めて治療というわけです。

私の場合は自律神経失調症の気があって、そこに加齢による更年期障害でバランスを崩したホルモンバランスにこのご時世の圧が加わって完全崩壊してしまい、うつになってしまったわけで。実のところお恥ずかしながら昨年の今頃は、人目に対して恐怖・敵意が強く出て、外にも出られなくなり、投薬受けながら更に悪化という、「うつ」という病気にばかりに目をやりすぎて色々置き忘れてきたことに今年の初夏に気がついた(もう遅い)という地獄の日々であったわけでした。女性の更年期障害とは違って、男性のテストステロンは生体の変化に関係がなく急激に減るというわけではないので、その複合的要素(バランス)を見逃しがちで、「あぁ気がつかなければこのまま自殺してるんだろうな」と思えたほどすさまじかった・・・んですわ。上記以外にも別の治療も受けていて実感しています。当時は冷静になれないほど認知能力すら落ちていたので日々の認知レベルの見直しだけでなくストレスの排除を凄く気にしながら生活した1年ちょっととなってしまいました(当然くだらないものネットサーフィンの時間はかなり削ります(ました)。ブログ読んでる暇なんてあり得ないわけですよ)。

なぜ今ここでというのは、「まず坐る」シリーズを書き始めた頃、やっとまとも(多分 笑)に戻ってきたからで、少し赤裸々に書いたのはこういう自分を認知するためでもあり、同じように苦しんでいる人がいたら私は直接助けられないが何かの足しになればというのが大きかったわけです。2019年の記事にもありますようにマインドフルネス教えていた「ブッダダーサ比丘」という人には既に認識していました。私のアーナパーナーサティは本と経典から得たもので、誰にも教えてもらったわけではなくこの著書の方をベースにしています。なので訳語をあえて3種類比べてみて間をとったのが「「まず坐る」シリーズ」だったというわけです。まぁ、私の元々のバックヤードの方が強く出ていますが、3種類の訳を比べてみてほぼポイントは同じ重なった部分を私の視点で書いた、「ピエロ」というのはもう赤裸々に出すしかない(だって、訳文そのまま書いたら単なる「著作権侵害」でしかないですから)という反面的なことをあえて書いたのがそれだったりします。

ついでで、結論として、(今行っている病院とは関係ありませんが)「テストステロン」は十二分であれば社会性アプローチに重要なホルモンで、男性特有のテリトリー意識とプライド意識はこのホルモンが関係してるんだなと本気で納得していました。

そういえばコロナも怖いですんで、お気をつけ遊ばされ。